Damien Hirst ダミアン ハースト
ALL YOU NEDD IS LOVE, Damien Hirst


先週お伝えしていた、(Auction)REDが終了しました。

結果、予想落札金額の総額30億円程度だったのに対して、実際の落札総額46億円($42.5million)。
チャリティーオークションとしても大成功です。

上のハートは、2億6千万円。たかっ。

都内高級マンションと同等の価値。と考えると頭が混乱しますね。



そもそも、なんでアートってそんなにも高い値がつくのでしょうか。
アートを購入する、コレクターと言われる方々に注目してみましょう。

昨年のArtReviewで、アート界に影響力を持つ100人と題した記事が掲載されました。
これは美術館、ギャラリーやアーティストなどアート関係者をすべて含めて、誰が
この業界に一番影響力を持つかをランキングしたものです。

100位以内にランクインしたコレクターは31人。普通に考えても、多いですよね。
他の業界で、これほどまでに特定の"客"が影響力を及ぼすものってあるのでしょうか。

そのコレクターの方々を、一部ご紹介。

1位、フランソワ・ピノー 総資産1.5兆円!($14.5billion by Forbes2007/3/8)
     イヴサンローラン、アレクサンダーマックインなどGucciグループを傘下に
     収めるPPRのオーナー。大手オークション会社クリスティーズの大株主でもある。
     彼の収集した作品は、Palazzo Grassi美術館に展示されています。

5位、エリ・ブロード 総資産6千億円 ($6billion by Forbes2007/3/8)
     不動産業KBHome、巨大金融業SunAmericaで財を成した人物。
     収集した作品は自身の財団the broad art foundationを使って、世界中の
     美術館に貸し出している。

6位、チャールズ・サーチ 一族総資産4千億円 ($3.6billion by Forbes2007/3/8)
     イギリスの広告業界で大成功を収めた人物。ロンドンにサーチギャラリーを構える。
     上記ハートの作者、ダミアンハーストなど若手イギリスアーティストを集めた展覧会
     「Sensation」展で話題を呼び、一躍有名になる。

その他、スティーブン・A・コーヘン(ヘッジファンドguy総資産3千億円)、デヴィッド・ゲフィン(レコード会社経営者 総資産5千億円)、とまぁ、お金には到底困らない方々です。


すべてとは言いませんが、大概のアートは彼らを相手に商売をしており、
いかに彼らの間で売買を行うか、ということで成り立っている世界なのです。

彼らもただ何となく買うというだけで、億単位の作品に手を出すことはできないでしょう。
そこで重要になってくるのが、ウンチクです。

この作品はいかに、歴史上大切なものか、どういう経緯によって出来上がったのかを
売り手は切々と話すのです。それに共感をしてご購入。

付加価値90%の世界です。

アートがウンチク(俗に、文脈)を大切にしているのには、"御客様"の存在、が大きく寄与して
いるものと考えます。
また、コレクターには男性が多いので、女性に比べて理屈好きな男性がウンチクを後押しいているのでしょう。

もちろん、音楽にだって、ファッションにだってウンチクを語る人はたくさんいます。
でもアートほどじゃないでしょう。

アートが音楽みたいに近い存在になったら、どうなるんだろう。
考えると、ワクワクします。



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2008.02.16 | Comment:0 | TrackBack:0
Banksy バンクシー
Keep it Spotless, Banksy (defaced Hirst)

先ほどの続編)
もう一つ、出展していたのがこちらです。

こちらはわりとマニア向け

なぜか?


それは、これ↓ と、          これ↓ を混ぜたもの、だから。

Banksy バンクシー Damien Hirst ダミアン ハースト
(left)18minutes Chalk Farm London, Banksy (right)Lysergic Acid Diethylamide, Damien Hirst

左はBanksyで、右が以前ご紹介したHirstの作品。
(ドットの配色が違うので、正確には、これではないかもしれません。)

Hirstの"ドット"シリーズは有名で、それらの作品には化学薬品の名(幻覚誘発剤のLSDだったり、大麻の主成分Tetrahydrocannabinoだったり)が付いている、かわいらしいデザインとは裏腹に意味深な作品です。

それを、タイトルにあるとおり、
Keep it Spotless, Banksy (defaced Hirst)
しみつけないで!、バンクシー(ハーストの価値を損ねる)
と、揶揄してます。

完全に、アートの内輪ネタです。

そして、これもアートをわかりにくくしている原因です。




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2008.02.12 | Comment:0 | TrackBack:1
Banksy バンクシー
Ruined Landscape, Banksy


前回ご紹介した、Banksyが(AUCTION)REDに出展していた作品です。

Banksy バンクシーこれ全部、Banksyが書いたものです。
後ろの風景画、めちゃくちゃうまくないですか??

←アップで見ると、こんな感じ!

その上にデカデカと、こう書いているんです。

This is not a photo opportunity
写真を撮る風景じゃない

タイトルも、Ruined Landscape(だいなしにされた風景)。昔の西洋画を、真っ向から茶化してます。

これは、Banksyのとある面白いエピソードを思い出させます。

それは数年前に、Banksyがアメリカのメトロポリタン、MOMA、イギリスのテート、パリのルーブルなど名立たる美術館にこっそり潜入し、自分の作品を勝手に展示したときのことです。

その様子が下の写真です。(動画はBanksyのホームページに掲載されています。)良く見れば、すぐに誰でも気が付くのですが、一見、他の作品と溶け込みすぎてて違和感を感じません。
Banksy

Banksyの作品集には、それぞれの作品がどのくらいの期間、監視員に気付かれず、放置されていたかを記してあります(笑)

「気付かれないこと」をネタにしているのは、美術館に対する皮肉というよりも、観客に対する皮肉かもしれません。 「ちゃんと見てますかー?てか、見てませんよね、正直。」という声が聞こえてきます。


続けて、もう一つBanksy紹介。

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2008.02.11 | Comment:0 | TrackBack:0
Banksy バンクシー
Napalm, Banksy, 2004

これは痛烈です。

心をえぐられる気さえします。

Vietnam napalm真ん中の女の子は、右の写真から抜きとられたものです。この写真は、報道カメラマンNick UTがベトナム戦争の様子を撮影したものです。

ミッキーマウス、マクドナルドは共にアメリカ文化の象徴。どちらも第2次世界大戦後世界中に広がり、世界全体が"アメリカ化"したときの代表的な象徴です。


Vietnam napalm, Nick UT, 1972

「第三世界は、無理やりアメリカ化されている」
そんな痛烈な批判がこの一枚の絵から聞こえてきます。


この作品の作者バンクシーはイギリス人で、始めは路上の壁にグラフィティーを書いていました。
その後内容が何より面白いため、有名に。今ではオークションでも高値で売買されるまでに至っています。
Banksy バンクシーBanksy バンクシー
Banksy

手榴弾の代わりに花束を投げたり、壁にもともとあった黒い跡に合せて警察官が立ちしょんをしているところを書いたり。 笑えます。

Sotheby's (AUCTION) REDにも参加しており、3点を出品しています。
バンクシーの強烈さを先に伝えたかったので、出展作品はは次回ご紹介します。



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2008.02.10 | Comment:0 | TrackBack:0
Tim Noble & Sue Webster ティム ノーブル スー ウェブスター
Metal Fucking Rats with Heart Shaped Tail, Tim Noble & Sue Webster


Tim Noble & Sue Webster ティム ノーブル スー ウェブスターこちらも、このオークションに出展されていた作品。

鉄の塊からは全く想像がつかないくらい、とっても緻密に影が出来上がっています。

タイトルも明快。
Metal Fucking Rats with Heart Shaped Tail
そのまんまです。

彼らが今回出展したのはこの1作品のみですが、他の作品も、
すごぉーーーい、と言わずには居れないものばかり。2点だけご紹介。

Tim Noble & Sue Webster ティム ノーブル スー ウェブスター
Real Life Is Rubbish, Tim Noble & Sue Webster, 2002

Tim Noble & Sue Webster ティム ノーブル スー ウェブスター
Dirty White Trash, Tim Noble & Sue Webster, 1998

何を使って影を作るかも、作品のテーマに含まれているようです。
その手法には遊び心も感じられて、見ている側を楽しませてくれます。

実物が見たい!!



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2008.02.09 | Comment:0 | TrackBack:0