Thomas Struth トーマス シュトルート
Hermitage 1, St. Petersburg, Thomas Struth (2005)

黄色の服のおばちゃん、すっごい険しい表情。
あまりに真剣なので、何考えているんだろう。。。と気になります。

その視線の先には一体何があるんだーーー?!



これは、トーマス・シュトルート(Thomas Struth)の写真作品。
大きさも、縦116cm x 横147cmと、かなり大きい。
えっ、これも作品と呼べるものなんだ、と驚くかもれません。

これはマドリッドにある美術館の中です。
おばちゃんたちの視線の先には、17世紀を代表する宮廷の肖像画家ベラスケスの作品があります。
エルミタージュ美術館の回顧展を機に、マドリッドにやってきました。
二人とも、解説を聞きながら、かなり真剣に見入っていますね。
何を感じ取っているのだろう。。。

その他トーマス・シュトルートは、こんなものも作品として発表していて、『美術館の観客シリーズ』と呼ばれてます。
Thomas Struth トーマス シュトルートThomas Struth トーマス シュトルート
(left)Hermitage 6, St Petersburg, Thomas Struth
(right)Audience1(Quasireligiose Andacht In Museum) Florenz2004, ThomasStruth

美術館に行って、作品に目を向けても観客にはなかなか目は行かないですよね。

「私たちは美術館で"何"を見ているんだろう」ということを問いかけている作品です。


ところで、一番上のおばちゃんたちの写った写真だけをみたのでは、
この作品がどこに注目してほしいのか、いまいちわからない。

作家単独の展覧会でない限り、大概上の作品は、世界中バラバラに展示されています。
だから、一つだけ見たのでは、おばちゃんに注目してるのか、影の女性に注目してるのか、
何がいいたいのかいまいち分かりません。

これも現代アートをワカラナクしている原因。

現代アートの作品は、単独よりも、アーティスト単位で見たほうがよっぽど分かりやすいのです。

そして、このアーティストが観客に注目していると覚えていると、またどこかで新しい作品に出会った時に、あっこれトーマス・シュトルートだ!とマニアな発言ができるわけです。
そのアーティストのネタを知っていると、面白くなるのです。



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2008.02.27 | Comment:0 | TrackBack:0
Li Wei リ ウェイ
Bright Apex No.2, Li Wei, 2007

この方、めちゃくちゃ余裕あります。そこでくつろがなくてもいいのに。。。
すごく、笑える。


これは、中国人アーティスト、リ・ウェイのパフォーマンスを写真に撮ったもの。
自分でせっせと街頭によじ登り、撮影されています。体を張ったパフォーマンスで有名な人なのです。
とはいえ、本当は命綱とかそういうものも使っていて、撮影後で消されています。


その他、体を張ったものにこんなものもあります。
Li Wei リ ウェイLi Wei リ ウェイ
left: Li Wei Falls to the Ice Hole(2004),  right: Never Say Failure No. 1(2007)

じゃあ、どんな思いでこんな笑えるパフォーマンスをまじめにやっているのか?


彼は、頭から大地に突き刺さっているパフォーマンスについて、次のように語っています。

「他の惑星から地球に落ちてきたら、そこが中国であろうとどこであろうと、やさしく幸せに着陸できること無い。そしてこの頭から先に何かに落ち、足もとが不安定な感覚は、誰にでも身に覚えのあることだ。だから実際に他の惑星から落ちてくる必要はない。」
(原文Eli Klein Fine Art より)

つまり、新しいものに出会った時の”衝撃”と”不安”を表しているのでしょう。

急成長する中国の中で、その郊外が急激に変化していく”衝撃”と”不安”です。



うーーーん。納得できますか?


正直そこまでのことは表し切れてない気がしちゃいます。
笑いの衝撃の方が強い気が。。。



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2008.02.25 | Comment:0 | TrackBack:0
Banksy バンクシー
Ruined Landscape, Banksy


前回ご紹介した、Banksyが(AUCTION)REDに出展していた作品です。

Banksy バンクシーこれ全部、Banksyが書いたものです。
後ろの風景画、めちゃくちゃうまくないですか??

←アップで見ると、こんな感じ!

その上にデカデカと、こう書いているんです。

This is not a photo opportunity
写真を撮る風景じゃない

タイトルも、Ruined Landscape(だいなしにされた風景)。昔の西洋画を、真っ向から茶化してます。

これは、Banksyのとある面白いエピソードを思い出させます。

それは数年前に、Banksyがアメリカのメトロポリタン、MOMA、イギリスのテート、パリのルーブルなど名立たる美術館にこっそり潜入し、自分の作品を勝手に展示したときのことです。

その様子が下の写真です。(動画はBanksyのホームページに掲載されています。)良く見れば、すぐに誰でも気が付くのですが、一見、他の作品と溶け込みすぎてて違和感を感じません。
Banksy

Banksyの作品集には、それぞれの作品がどのくらいの期間、監視員に気付かれず、放置されていたかを記してあります(笑)

「気付かれないこと」をネタにしているのは、美術館に対する皮肉というよりも、観客に対する皮肉かもしれません。 「ちゃんと見てますかー?てか、見てませんよね、正直。」という声が聞こえてきます。


続けて、もう一つBanksy紹介。

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2008.02.11 | Comment:0 | TrackBack:0
Dan Perjovschi
Dan Perjovschi



電話はこんなに小さくなって、テレビもあんなに薄くなったんだったら、人間はどうなっちゃうんだろう。



Dan Perjovschiこれは、Dan Perjovschiというルーマニア人アーティストの作品です。去年の夏、Momaで展覧会が行われ、壁一面に彼の"ユーモア×皮肉"に溢れる作品が登場しました。

"WHAT HAPPEN TO US"と題されたこのインスタレーションでは、現代に生きる私たちなら誰もが身に覚えのある、社会的、倫理的なメッセージ性のある作品(イラスト)が集められていました。

"US"は「私たち」という意味と「United States」との意味とが掛け合わされており、アメリカに対する皮肉を含んだものが多く含まれていました。

右の写真は、アーティストが実際に壁に描いている時の様子。



MOMA Projects 85: Dan Perjovschi

世の中の問題の要点を凝縮して、鋭くシンプルに描いているからこそ、見ている者を強く深く引きつけます。

展覧会では、作品をたくさん載せた新聞も配られました。もっとご覧になりたい方に、お手頃な作品集もあります。

Dan PerjovschiDan PerjovschiDan Perjovschi

「アメリカに縛られている人。」「石油の出るところでは戦争が。」「"私"に押しつぶされそうな"あなた"」といったところでしょうか。


アートにありがちな長い解説を必要としないのは、"今"を共に生きているアーティストの作品だからこそ。



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2008.01.25 | Comment:0 | TrackBack:0