現代アートがワカラナイ秘密
現代アートって、ワカラナイ。良く耳にする言葉です。現代アートが"わかる"ということは、何の説明もなしに「面白い」と感じられること。ここではそのワカラナイ秘密と、説明なしに直観的に「面白い」ものと思える「ワカルちゃう」ものとをご紹介します。
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木が、
peter_coffin.jpg
Untitled (Tree Pants, Summer), 2007, Peter Coffin


木が、
ズボンはいてます。。。

笑えます。



これはアーティストのピーター・コフィンが、木にジーンズをはかせて撮った、写真作品。

ピーター・コフィン曰く、
「この作品では、木がズボンをはいているように見えるでしょ。それは明らかに文字通りの解釈で、この裸の木を擬人化してる見ているんだ。私たちが普段、世の中にある物に、人間性や性格を投影ることで、それらとの関係を築くようにね。例えばこの作品では、そのことを誇張して、何か意味がありそうで無いことのバカバカしさや無意味さに光を当てているんだ。私たちと自然の関係は不自然で、それは私たちが世界をどのように見るかにも反映されている。私たちが動物や無生命の物質でさえ擬人化するのが好きであるように。
何て変な癖なんだろう
。」
“The tree in this work looks as though it’s ‘wearing’ pants. This is the obvious literal interpretation. The naked tree is anthropomorphized - the same way we project human personality and character on things in the world as a way to relate to them. In the example of this work, that tendency is exaggerated, highlighting the absurdity or nonsense of something that seems to make sense in an obvious way even if it’s not rational. It might remind us that our relationship to nature is unnatural to begin with and that this is reflected in our view of the world …we like to anthropomorphize animals and even inanimate objects for example – what a strange tendency. "(from Press Release of The Horticultural Society of New York: Peter Coffin "Tree Pants")


確かに、人は物を擬人化して状況を伝えることってよくあります。
空が泣いてるとか、花がこっちを向いているとか。、
その方が伝わりやすかったりします。
擬人化とは、"物理的な状況そのもの"+"自分の思い"の投影した結果です。

誰かに話をするときには、必ずなにがしかの"自分の思い"があるもので、
それがゆえに、人間には擬人化する"癖"が備わったのでしょう。



それにしてもこの写真、ほのぼの笑えます。


参考サイト
・The Horticultural Society of New York: Peter Coffin "Tree Pants"
・Andrew Kreps Gallery: Peter Coffin (←他の作品も面白いよ。)
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[2008/07/21 13:31] | 笑える系 | トラックバック(0) | コメント(2) |
注目すべきは?
Thomas Struth トーマス シュトルート
Hermitage 1, St. Petersburg, Thomas Struth (2005)

黄色の服のおばちゃん、すっごい険しい表情。
あまりに真剣なので、何考えているんだろう。。。と気になります。

その視線の先には一体何があるんだーーー?!



これは、トーマス・シュトルート(Thomas Struth)の写真作品。
大きさも、縦116cm x 横147cmと、かなり大きい。
えっ、これも作品と呼べるものなんだ、と驚くかもれません。

これはマドリッドにある美術館の中です。
おばちゃんたちの視線の先には、17世紀を代表する宮廷の肖像画家ベラスケスの作品があります。
エルミタージュ美術館の回顧展を機に、マドリッドにやってきました。
二人とも、解説を聞きながら、かなり真剣に見入っていますね。
何を感じ取っているのだろう。。。

その他トーマス・シュトルートは、こんなものも作品として発表していて、『美術館の観客シリーズ』と呼ばれてます。
Thomas Struth トーマス シュトルートThomas Struth トーマス シュトルート
(left)Hermitage 6, St Petersburg, Thomas Struth
(right)Audience1(Quasireligiose Andacht In Museum) Florenz2004, ThomasStruth

美術館に行って、作品に目を向けても観客にはなかなか目は行かないですよね。

「私たちは美術館で"何"を見ているんだろう」ということを問いかけている作品です。


ところで、一番上のおばちゃんたちの写った写真だけをみたのでは、
この作品がどこに注目してほしいのか、いまいちわからない。

作家単独の展覧会でない限り、大概上の作品は、世界中バラバラに展示されています。
だから、一つだけ見たのでは、おばちゃんに注目してるのか、影の女性に注目してるのか、
何がいいたいのかいまいち分かりません。

これも現代アートをワカラナクしている原因。

現代アートの作品は、単独よりも、アーティスト単位で見たほうがよっぽど分かりやすいのです。

そして、このアーティストが観客に注目していると覚えていると、またどこかで新しい作品に出会った時に、あっこれトーマス・シュトルートだ!とマニアな発言ができるわけです。
そのアーティストのネタを知っていると、面白くなるのです。

[2008/02/27 20:14] | 笑える系 | トラックバック(0) | コメント(0) |
余裕な人
Li Wei リ ウェイ
Bright Apex No.2, Li Wei, 2007

この方、めちゃくちゃ余裕あります。そこでくつろがなくてもいいのに。。。
すごく、笑える。


これは、中国人アーティスト、リ・ウェイのパフォーマンスを写真に撮ったもの。
自分でせっせと街頭によじ登り、撮影されています。体を張ったパフォーマンスで有名な人なのです。
とはいえ、本当は命綱とかそういうものも使っていて、撮影後で消されています。


その他、体を張ったものにこんなものもあります。
Li Wei リ ウェイLi Wei リ ウェイ
left: Li Wei Falls to the Ice Hole(2004),  right: Never Say Failure No. 1(2007)

じゃあ、どんな思いでこんな笑えるパフォーマンスをまじめにやっているのか?


彼は、頭から大地に突き刺さっているパフォーマンスについて、次のように語っています。

「他の惑星から地球に落ちてきたら、そこが中国であろうとどこであろうと、やさしく幸せに着陸できること無い。そしてこの頭から先に何かに落ち、足もとが不安定な感覚は、誰にでも身に覚えのあることだ。だから実際に他の惑星から落ちてくる必要はない。」
(原文Eli Klein Fine Art より)

つまり、新しいものに出会った時の”衝撃”と”不安”を表しているのでしょう。

急成長する中国の中で、その郊外が急激に変化していく”衝撃”と”不安”です。



うーーーん。納得できますか?


正直そこまでのことは表し切れてない気がしちゃいます。
笑いの衝撃の方が強い気が。。。

[2008/02/25 14:29] | 笑える系 | トラックバック(0) | コメント(0) |
技巧+笑
Banksy バンクシー
Ruined Landscape, Banksy


前回ご紹介した、Banksyが(AUCTION)REDに出展していた作品です。

Banksy バンクシーこれ全部、Banksyが書いたものです。
後ろの風景画、めちゃくちゃうまくないですか??

←アップで見ると、こんな感じ!

その上にデカデカと、こう書いているんです。

This is not a photo opportunity
写真を撮る風景じゃない

タイトルも、Ruined Landscape(だいなしにされた風景)。昔の西洋画を、真っ向から茶化してます。

これは、Banksyのとある面白いエピソードを思い出させます。

それは数年前に、Banksyがアメリカのメトロポリタン、MOMA、イギリスのテート、パリのルーブルなど名立たる美術館にこっそり潜入し、自分の作品を勝手に展示したときのことです。

その様子が下の写真です。(動画はBanksyのホームページに掲載されています。)良く見れば、すぐに誰でも気が付くのですが、一見、他の作品と溶け込みすぎてて違和感を感じません。
Banksy

Banksyの作品集には、それぞれの作品がどのくらいの期間、監視員に気付かれず、放置されていたかを記してあります(笑)

「気付かれないこと」をネタにしているのは、美術館に対する皮肉というよりも、観客に対する皮肉かもしれません。 「ちゃんと見てますかー?てか、見てませんよね、正直。」という声が聞こえてきます。


続けて、もう一つBanksy紹介。
[2008/02/11 21:05] | 笑える系 | トラックバック(0) | コメント(0) |
壁にお絵かき
Dan Perjovschi
Dan Perjovschi



電話はこんなに小さくなって、テレビもあんなに薄くなったんだったら、人間はどうなっちゃうんだろう。



Dan Perjovschiこれは、Dan Perjovschiというルーマニア人アーティストの作品です。去年の夏、Momaで展覧会が行われ、壁一面に彼の"ユーモア×皮肉"に溢れる作品が登場しました。

"WHAT HAPPEN TO US"と題されたこのインスタレーションでは、現代に生きる私たちなら誰もが身に覚えのある、社会的、倫理的なメッセージ性のある作品(イラスト)が集められていました。

"US"は「私たち」という意味と「United States」との意味とが掛け合わされており、アメリカに対する皮肉を含んだものが多く含まれていました。

右の写真は、アーティストが実際に壁に描いている時の様子。




世の中の問題の要点を凝縮して、鋭くシンプルに描いているからこそ、見ている者を強く深く引きつけます。

展覧会では、作品をたくさん載せた新聞も配られました。もっとご覧になりたい方に、お手頃な作品集もあります。

Dan PerjovschiDan PerjovschiDan Perjovschi

「アメリカに縛られている人。」「石油の出るところでは戦争が。」「"私"に押しつぶされそうな"あなた"」といったところでしょうか。


アートにありがちな長い解説を必要としないのは、"今"を共に生きているアーティストの作品だからこそ。

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[2008/01/25 11:31] | 笑える系 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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プロフィール/Profile

ラサ

Author:ラサ
2年間のNY生活を経て、現在、東京在住。日本人の現代アーティストを海外に向けて紹介するサイトAZITOを運営しています。
2000年にNYのギャラリー作品を見て「すごい!」と衝撃を受けて以来、どうにかこの面白さをできるだけ多くの人に伝えたいと思い、日々試行錯誤しています。
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